FIDOアライアンスの概要

FIDOアライアンスの使命は、オンライン認証の本質に変革をもたらすことです。そのために、次のような活動を行っています。

  • ユーザー認証におけるパスワードへの依存を軽減するために、オープンで拡張性と相互運用性があるメカニズムを定義する技術仕様を開発します。
  • この仕様が世界中で円滑に採用されるよう、業界向けプログラムを運営します。
  • 正式な標準化を目的として、公認の標準化団体に成熟した技術仕様を提出します。

FIDO認証の開発と導入により、IT関連ベンダー、企業、サービスプロバイダ、そして業界全体に、さまざまな恩恵をもたらします。

  • アカウント/トランザクションにおける堅牢なセキュリティ – この結果、損失率が低下し、軽減にまつわる問題が減少するため、顧客のロイヤルティが向上し、チャーンが削減できる可能性が高まります。また、認証が改善されて、リスクを減らし、新しいビジネスモデルや収益ストリームを実現できます。
  • ユーザー体験の向上 – FIDOソリューションを利用すれば、一般ユーザーも企業ユーザーも利便性を高めることができます。ユーザーは複雑なパスワードを記憶しておく必要がなくなるので、利用開始の手続きが簡素化され、リモートでのパスワードリセットに伴うコストが劇的に低下します。
  • 認証にかかる投資収益率の向上 – デバイスタイプとアプリケーションを1対1で結び付ける従来の独自的なアプローチに比べて、新しいソリューションの導入とサポートに伴うコストが大幅に削減されます。システム管理機能はFIDOのインフラストラクチャから提供され、各アプリケーション開発者が構築する必要はありません。すべてのデバイスをFIDOのインターフェースにプラグインするだけなので、検証の手間が少なくてすみ、新たなテクノロジーの導入時間が大きく短縮されます。
  • 不正行為のリスク低下 – FIDO対応しているすべてのウェブサイト、クラウド、モバイルアプリケーションでは、パスワードへの依存が減り、利便性が向上するだけではなく、個人に関する情報が盗み取られるリスクが低下します。一貫性のあるユーザー体験と高い安全性により、オンラインシステムへの信頼性が再び向上します。

FIDOアライアンスの技術戦略については、仕様の概要をご参照ください。

FIDO (Fast IDentity Online) アライアンスは、堅牢な認証デバイス間で相互運用性が欠如している現状を変革し、ユーザーが複数のユーザー名とパスワードを作成して記憶しなければならないという問題の解決を目的として、2012年7月、501(c)6 非営利団体(米国内国歳入法第201 (C)6 節により免税される非営利団体)として正式に発足しました。FIDOアライアンスは、ユーザー認証におけるパスワードへの依存を軽減するために、オープンで拡張性と相互運用性があるメカニズムを定義する仕様を開発することにより、認証の本質に変革をもたらしています。セキュリティデバイスやブラウザプラグインのための新しい標準規格によって、あらゆるウェブサイトやクラウドアプリケーションは、オンラインのより高い安全性を確保した現在および将来のFIDO認定デバイスと接続できるようになります。